🧩 RSAってなに?まずは公開鍵暗号の基本を知ろう

RSA暗号って聞いたことあるかにゃ?

うん!名前は知ってるけど、仕組みはよくわからないよ

よし、今日は一緒に“公開鍵暗号”の世界に入っていこう🐾
RSAは「公開鍵」と「秘密鍵」のペアを使って情報を守る暗号方式です。
- 🔓 公開鍵:誰でも見られる、情報を暗号化するための鍵
- 🔐 秘密鍵:持ち主だけが持つ、情報を元に戻すための鍵
例えば、あなたがオンラインショッピングでクレジットカードを入力するとき、その情報はサイトの公開鍵で暗号化されます。でも、解読できるのはその秘密鍵を持つサイトのサーバーだけ。だから安心なんです。
🔄 不思議な数の世界:「mod」の考え方とは?

でも、どうして他の人が解読できないの?

それはね、「mod(モッド)」っていう“数の世界”が鍵なんだ!
「mod」とは、割り算の“余り”だけを取り出す特別な計算方法です。たとえば:
- 14 mod 12 = 2(時計でいうと、14時は2時)
- 29 mod 5 = 4(5で割ったときの余り)
このmodの世界では、数字が「ぐるっと一周」してまた最初に戻るような動きをするんです。
このぐるぐる回る性質が、RSA暗号の“不可逆性=一方通行”を生んでいます。
🔐 暗号化と復号のプロセスを図解で理解!
RSAでは以下の手順で情報が暗号化・復号されます。
- 送信者は相手の「公開鍵 (N, E)」を取得
- 自分のメッセージ P を、C = P^E mod Nの数式で暗号化 → C が暗号文
- 受信者は「秘密鍵 (N, D)」を使って、P = C^D mod Nと復号して元のメッセージ P を得る
このとき、公開鍵と秘密鍵は数学的に“つながっている”けれど、「逆算」は非常に難しいように設計されているんです。

EとかDって、どうしてそんなにすごいの?

それはね、“素因数分解”の難しさをうまく使ってるからなんだ!このあと詳しく教えるにゃ!
🧮 見えないパズル:なぜ元に戻せるの?戻せないの?
RSA暗号の真髄は「一方通行だけど、持ち主には戻せる」ことにあります。
たとえば、公開鍵を使ってある数を“mod”の世界でべき乗すると、元の数は見えなくなります。 でも、秘密鍵で同じように“べき乗”してあげると、なぜか元の情報に戻るんです。
これは、数の掛け算が作る“見えない迷路”のようなもので、迷路の中に入ることはできても、戻るルートは秘密鍵がないと見つけられないという仕組みになっているからです。

そんなことが数学で本当にできるの!?

できるにゃ!でも、これが成り立つには“素数”の魔法がかかってるんだよ🐾
🔎 安全性の根拠:素因数分解の困難さ
RSA暗号の安全性は、ある超シンプルな数学の性質に立脚しています。 それは──「巨大な数を素因数に分解するのがめちゃくちゃ大変!」ということ。
たとえば、17と23を掛けて391という数を作るのは簡単ですが、391を見て「17×23だ!」とすぐに当てるのは難しいですよね?
実際のRSA暗号では、これを100桁、200桁というレベルでやっているので、現代のコンピューターでも事実上“解読不可能”となるわけです。

実は1977年に129桁の素因数分解に懸賞金がかけられたことがあるんだけど…解けるまでに17年もかかったんだにゃ!

それだけ時間がかかるなら、確かに安全だって感じる!

RSAはこの“素因数分解の難しさ”を安全の土台にしているからこそ、今でも広く使われているんだよ🐾
🧠 暗号が作る“計算の迷路”を乗り越えるには?
公開鍵と秘密鍵の関係は、数の掛け算のように「一方向」だけが簡単で、その逆はとても難しい構造になっています。
でも、持ち主が秘密鍵を知っていれば、その“迷路”の正しいルートだけを知っていることになるんです。
このような仕組みは、「かけ算は簡単、割り算は難しい」数学的な性質──特に“mod”を使ったべき乗演算──を巧みに活用したものです。
この「計算の片道通行性」が、RSAの堅牢なセキュリティの核となっているのです。

どんなに頑張っても、正しい鍵がないと元には戻れないんだね!

うん、それがRSAの“逆にたどれない安心感”にゃ🐾
🧪 次はどうやって鍵を作るの?RSA鍵生成の数理を探ろう!
RSAの強さは「鍵の作り方」にもあります。では、どうやってあの公開鍵と秘密鍵は生まれるのでしょう?

ここからは、数の世界で一番頼れる“素数のコンビネーション”が登場するにゃ!
- 2つの巨大な素数 P と Q を用意:
- 例:P = 61、Q = 53(実際は数百桁の素数を使用)
- N = P × Q を計算:
- Nは公開鍵と秘密鍵の共通部分になります。
- オイラーのトーシェント関数 φ(N) = (P-1)(Q-1) を計算:
- この関数がRSAの“計算ルール”の鍵。
- E を選ぶ(1 < E < φ(N)、かつ Eとφ(N)が互いに素):
- Eは公開鍵の一部。
- D を求める(E×D ≡ 1 mod φ(N)):
- これが秘密鍵。EとDは“べき乗してmodで戻す”魔法のペア!

ええっ、こんなに計算が多いの!?

でも一度作っちゃえば、あとは長く使えるにゃ!RSAが安全なのは、鍵の設計段階から数学的に緻密に作られてるからなんだよ🐾
このようにして作られた鍵は、インターネットの世界中で安全な通信を支える「目に見えない盾」となって活躍しています。
🔚 まとめ:RSAの仕組みを理解すれば、セキュリティの本質が見えてくる!
🔸 RSAは「公開鍵」と「秘密鍵」のペアで成り立つ公開鍵暗号方式 🔸 数の“mod”の世界と素因数分解の困難さが、安全性の核心 🔸 鍵生成も高度な数学をベースにしており、現代の通信を支える土台

複雑そうに見えるけど、少しずつ分解して見ていけばきっとわかるようになるにゃ🐾

ありがとう、もふねこ!これでRSAのこと、すごく理解できたよ!
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